【ディレクター】正岡裕之 【プロデューサー】後藤沙希
今年、生誕百年を迎える国民作家・司馬遼太郎。代表作のひとつが、25 年間執筆し続けた「街道をゆく」。
72 の街道を辿り、日本、そして、日本人を再発見していく歴史紀行作品だ。令和の今、司馬の言葉を手に旅人が「令和の街道」をゆく。
今回は青森県の各地をめぐり、稲作到来前のこの地域の豊かさにいち早く着目して手がけた「北のまほろば」を取り上げる。
縄文中期の三内丸山遺跡や後晩期の亀ヶ岡遺跡など先史時代随一の豊かさで花開いた固有の文化に対する深い敬慕と、 それを飲み込んでいった「稲作中心主義」文化の罪深さへの洞察、そして厳しさのなか生き抜いてきた人びとへの慈愛が満ちている。
司馬が執筆して 30 年近く、縄文世界の豊かさはより多角的に研究され、人びとの暮らしぶりも具体的に見えるようになってきた。
司馬にゆかりのある場所を訪ね、人びとと言葉を交わしながら、令和の「まほろば」の世界を堪能していく。